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スローライフコラム その3

 

イルカと出会ったシーカヤック体験

〜七尾湾でシーカヤック〜

念願のシーカヤックにチャレンジしてきました。
7月3日、曇り時々晴れ。風も静かで、波も静か。シーカヤック日和ということにしましょう。
カヌーあいらんどの主催する、能登島での半日コースに参加。
金沢に住む姉夫婦も一緒に挑戦し、同コースには次週子供たちにプールでシーカヤックの実習を行うと言う中島町の教員の方々4名の、総勢7名プラスインストラクターの渡邊さんというメンバーでした。
能登島町の中心地(!?)向田から、(私の先祖がまつられている)祖母ヶ浦(ばがうら)へ行く途中にあるそわじ海水浴場に集合。そこは砂浜になっていて、初心者がシーカヤックを始めるには最適な場所だそうです。
そして何よりも、その沖合1,2キロのところにイルカファミリーが住んでいるのです。
『運が良ければイルカに会える』と、シーカヤックのページに紹介してありますが、実は、今年は100%、このシーカヤック教室ではイルカを目撃しているそうです。
そうは言われても、もしかして今日はイルカ見れなかったりして・・・という不安が私を襲ってきます。
カヌーあいらんどの渡邊さんが言うには、3、4年くらい前からイルカはこの能登島の海に住み着いていて、子供をもうけ家族3頭ですんでいるけど、もう子供もずいぶん大きくなり、いつここからいなくなってもおかしくないそうです。それが”いつ”なのか、私たちにはわかりません・・・
イルカに会えますように!

まずはそわじ海水浴場の砂浜で、シーカヤックの説明、乗り方・降り方・漕ぎ方、そして万が一の場合の対処の方法などのレクチャーを受けます。一通り説明しておいて、渡邊さんは『心配しなくても、海に出るとすべて忘れます』と一言。
シーカヤックに乗り込み、いざ出発。

能登島の海はとってもきれいなため、ある程度の深さがあるところまでは海底が見えます。海藻やクラゲがみえました。
この日はとっても波が穏やかで、シーカヤックに乗っていると宙に浮いているような(浮いたことはないですが)、無重力状態のような(体験したことはないですが)、ハンモックの上で揺られているようなそんな感覚でした。
一歩間違えると船酔いしそうな、微妙な揺れが襲います。
まずは、基本通りに漕ぎ方を実践。完璧にやっているつもりでも、右へ進んだり、左へ進んだ。どうもまっすぐ進みません。
あれこれと試しながら、進む。やはり、陸上でのレクチャーはもう頭から飛んでいき、なんとか海に落ちないように前へ進むかということで頭がいっぱいです。

それにしても静かなのは波だけではありませんでした。
海の上で聞こえてくるのは、鳥のさえずりとたまに近くを通るボートの音。
その静けさの中で、海にぽっかりと浮かんでいる自分。すべてがどうでもよくなるような気分に襲われ、自然の中での自分の無力さ、ちっぽけさを痛感する瞬間でした。

渡邊さんの指示に従い、イルカがいるというポイントに接近します。
接近してもなかなか姿を現さないイルカ。やはり今日は、、、もしかしたらもう、、、という不安がよぎる。
でもやっぱりイルカはいました。
パシャんとどこからの音、そして皆の歓声!
海があまりにも広すぎて、その瞬間を逃してしまったけど、その後もイルカはあちこちから気まぐれに現れます。
イルカはシーカヤックの漕ぐ音や、ボートの音に反応して向こうから近づいてくるというのです。そして、イルカを追いかけてあげるとイルカも喜ぶから、との渡邊さんの指導により、イルカが海上から姿を現すといっせいに皆がその方向へシーカヤックを漕ぎだす。イルカは2、3回同じ付近で顔を出し、そしてまた海へ潜りしばらく姿を見せなくなる。1,2分経つとまた全然違うところから顔を出す。
そして追いかける。その繰り返し。イルカに翻弄される人間たち。

イルカは時には我々のすぐそばで顔を出してくれた。
私は間近で見ることが出来なかったけど、私の姉はすぐそばをイルカが飛び跳ね、海中の中をすーっと泳ぐイルカの姿も見ることが出来たと言います。うらやましい・・・

能登島にイルカが住んでいるということ、(能登島の方々はもちろんご存知かと思いますが)、周辺の住民は意外と知らないのです。私も知りませんでした、カヌーあいらんどの渡邊さんから教えて頂くまでは・・・
私が住んでいる七尾市のアメリカにある姉妹都市、モントレーは七尾同様港町として栄え、現在では観光業を主な産業としている街です。そこにあるモントレー湾には、(洒落にならないくらい)たくさんのアシカが防波堤のところで横たわり、ラッコも住んでいます。そのアシカやラッコが、身近に陸からでも見えます。モントレーというところはとても環境に配慮している地であり、それは海の生態系に対しても同様です。海辺を歩きながら、そういった、我々に採っては本来動物園や水族館で見ると思い込んでいる動物が野生で生きているということに最初はただ驚き、そして感激しました。
それが、七尾湾にも野生のイルカが住んでいるということが、私には誇らしく、うれしくってたまりません。

私はイルカが住んでいるという事実を知ってから、いろいろな人に能登島に野生のイルカがいるんだよって教えました。
ところが、大半の人は、水族館から逃げたのか?(能登島には水族館があり、イルカショーなどをやっていて、イルカが数頭飼育されています)という返事を返すのです。
渡邊さんに言わせれば、それは逆の話だと言います。水族館が野生のイルカを捕まえているのだと。
野生のイルカは輪をくぐったりとか、そういった芸はしないので、イルカショーはそれはそれで楽しいしいいと思います。
それでもイルカが本来いる場所でイルカを見れるということが(七尾湾がイルカが本来いる場所とは言い難いのですが・・・)、とっても意味深いことであるような気がします。遺跡を博物館で見るよりは、発掘された場所で見る方がいいのと同じように。

それにしても、東京の多摩川で発見されたタマちゃん。途中で横浜に引っ越し、横浜の市民にまでなってしまったようで・・・
一方、このイルカたちは人間に翻弄されずにのびのびと七尾湾で暮らしているようです。
いつ、もっと広い海に出発するのかわからないけど、それはそれで、イルカにとって自然なことなのだから引き止めることは出来ません。また、そのイルカたちが戻って来てくれるか、子供イルカが戻って来てくれるか、はたまた口コミでほかのイルカに広めてもらうかしてほしいと思っています。
シーカヤックの話からすっかりはずれていきましたが、イルカとシーカヤックという関係、距離感がとっても気に入りました。
そして、海の上にぽつりと浮かぶ感覚も。
是非、これはお勧めしたい体験でした!

 

 

*シーカヤックの紹介はこちらのページにあります。

 
<text/photo:Chie Ubaura>
 

 

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